思いがけないプレゼント
ちょっと昔の話になるが
去年の暮れ私宛に思いがけない
お花のプレゼントが届いた。
送り主の名前を見たら夫の後輩。
私に一体どうして?と頭をめぐらせながら
お花に添えられていたカードを読んでやっと理解した。
まだブログを始める前の去年三月に
大きな仕事を頂いた。
夫の大学関係の学会が福岡で開催されるので
それに先立ち、主催関係者の接遇研修をしてもらえないか
との依頼が夫を通じて舞い込んだ。
夫からの情報だと(ここに大きなミスがあった)
受講者はせいぜい10名程度で
息子とあまり歳も変わらないと言う。
「私でお役に立てるなら何なりと」と
何も考えず気楽に引き受けた。
ところが蓋を開けて驚いたなんてものではない。
大学関係者のみならずその学会の運営をする
ある企業の臨時採用スタッフの研修まで含まれている
と言う。
夫から聞いていた研修をはるかに凌ぐ
大掛かりな仕事だと言う事が直前になって判明。
しかし、時既に遅く、断れない状況になってしまった。
もう後戻りは出来ない。
そしていよいよ福岡の国際会議場で
スタッフ約74名を二日に分けて
初日の午前の研修が始まった。
会場の案内係や、受付、その他諸々の場所に配置される
アルバイトスタッフの研修は対象者が大人ばかりなので
飲み込みも早く、日頃専門学校の生徒を教えている
私としては大変やりやすい仕事だった。
福岡国際会議場にて・・左奥の女性スタッフ、油断するとこんな立ち方になっていました。随分注意はしたのですが・・立ち姿って本当に大事なんですよね~残念!
さて、私が10名程度の簡単なものと思いこんでいた
本来の研修は午後から用意されていた。
会場を大学の一室に移し、私は受講者を待っていた。
そこへぞろぞろと入ってきた人達の中に
以前我が家で飲んで食べて騒いだ
見覚えのある人々の姿が。
私がその日の講師だと言う事を知らなかったようで
どうしてあの奥さんがスーツ着てこの会場に来ているの?
と怪訝な表情がありあり。
どうもやりにくいったらありゃしない。
しかし、ここは公私混同を避け
毅然とした対応をしなければ
と気持ちを切り替えて研修に臨んだ。
初日約30名、二日目約20名
計約50名の大学関係者の研修を無事終えた。
あれから9ヵ月後、忘れた頃に
事務局長を務めていた夫の後輩の方から
「伝説の講習をありがとうございました」と言う
笑っちゃうようなお礼の言葉と共に
シクラメンの花が送られてきた。
降ってわいたような大きな仕事に最初は戸惑ったが
やって良かった。逃げ出さなくて良かった。
でももうこれ一度きりにしたいな。