ティコティコの空

ヤフーブログから引っ越してきました。日常を綴るだけのブログです。

芥川賞・冥土めぐりを読了~♪



こんにちは。

外はこんなに気持ちのいいお天気です。




今日の空

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文藝春秋の中の40ページほど。
「読了」というほどのボリュームではありませんが
第147回芥川賞受賞作「冥土めぐり」をさきほど読み終えました。

平易な文章で内容もひねくり回したものではなく
スルスルと最後まで「飲み干した」感じです。

前回の受賞作、田中慎弥の「共食い」とは違って
自分の人生と照らし合わせながら読むことができました。

主人公の母親とのちょっとした共通点も(*´∀`*)
その一因だったかもしれません。

でも、残らないんですよね~・・。

印象に残らない。

芥川賞がこの作品でなければならなかったのは何故なのか。

選評に全く目を通していないので
選考委員の方々の考えを全く参考にしないまま
私流にこの作品の魅力を受け止めようとしましたが・・。

どうしてこうもサラリと右から左へ読み進んで
終わってしまったのか。

余りにも私や私の周りに
転がっている題材からなのかもしれません。

「転がっている」は言い過ぎかもしれませんが
波乱もなく展開もありふれている感じ。

主人公以外の登場人物が果たす役割も
極端ではあっても私の想定の範囲内

著者の伝えたかったテーマも
「うん、知ってるよ。」と言う具合。

だからサラサラ~と読めてしまったのでしょうね。

著者の鹿島田真希さんは高校一年から
御茶ノ水にある正教会ニコライ堂に通っていたそうで
その信仰から来るテーマには共感を覚えました。


「共食い」にしても「冥土めぐり」にしても
不幸のどん底にいるような人々が主人公ですよね。

ある作家が

幸福は一種類しかないが
不幸は人それぞれに千差万別だ。
.幸福とは寓話であり
不幸とは物語である。

と言っています。


幸せのみを描いた物語が書ければその作家は天才ですね。

でも、その本は決して売れないでしょうね~(笑)