ティコティコの空

ヤフーブログから引っ越してきました。日常を綴るだけのブログです。

「とんび」を読んで~♪


おはようございます。

今日も一日が始まりました。

寒いですね~。




今朝の空


イメージ 1



ブックオフで買ってきたのが一ケ月程前。

ベッドに入って寝る前に読んでいましたが
そんな悠長なことをしていると
毎週日曜に放映されているドラマの方が
先に終わってしまうと
先日一気に読み上げました。



イメージ 2
(ネットより)


昭和の風景が流れる中
ただひたすらに、ただひたむきに
愚直に生きた男の物語。
 
彼を取り巻く人間も
負けず劣らずの善人揃い。
 
そんな大人たちに見守られながら
賢く逞しく成長する少年、旭。
 
自分の環境と照らし合わせながら
読み進む人がいるとすれば
滂沱の涙・・・間違いありませんね。
 
レ・ミゼラブル」を観ても鼻の奥がキュンとも
目頭がズンともしなかった「鉄の女」ゆるゆるが
泣いたくらいですから。
 
 
読書家カンタしゃんのように
気になったところや気に入ったところに
付箋を貼りながら読んでいないので
行を進める端から忘れていく私は
たくさんあった感動した言葉を
もう覚えていませんが(あ~モッタイナイ!)
海運和尚が父親に抱かれた旭に寒い海辺で
話したことは今でも胸に刻まれています。

(何かの時に、けいたんにお話ししてあげよう~)


昨今、いじめや体罰、虐待と
苦しい毎日を送っている子供がいるのは確かです。
 
もしそんな子供がこの本やドラマを観て
現実は全く違うじゃないか!と
思うとすれば本当に悲しいことですね。
 
子供は地域で育てる、と言いますが
ギクシャクとした親子関係も
他人が入ることで緩衝材となり
角と角がぶつかり合うことなく
時間が味方となって、なし崩し的でもいい
何となく丸く収まる・・。
 
そんな濃密な人間関係はもう崩壊してしまっています。
 


団塊の世代昭和を懐かしむ、のは分かるのですが
平成生まれが昭和を懐かしんでいるとTVで言っていました。
 
振り返れば全て美化されてくるのでしょうが
経済的に前向きでいられた昭和は
先には輝かしい未来が待っていました。
 
学歴にしても収入にしても
子供たちが親を超えるのは当たり前でした。
 
それが今や親をなかなか超えられない。

超えられないどころか
暗い未来しか見えて来ない。
 
そんなジレンマを抱えざるを得ない時代に
生を受けた子供たちは
我々が想像する以上に大変なのかもしれません。
 
 
話が逸れましたが
この本を読んで
重松清と言う作家の真髄をみた感がしました。
 
ブロ友のkikuさんがいみじくも言った
「幸せって何?」
 
その答えはこの本の中にもあるのではないかと思います。