スチュワーデス物語 Part2
(昨日の空)
(今日の空)
時は立ち、高校三年生の夏。
ほぼ同時進行で交互に受け続けた。
一般教養試験に始まり、体力測定や視力などの身体検査。
当時、確か身長158センチ以上が求められたと記憶しているが
私は160センチなのでこれは何とかクリアー。
しかし体重が、最低基準の45キロを2~3キロ下回り
もう、時効だと思われるのでここで告白してしまうが
苦肉の策で服の下にバスタオルと小さ目のタオルを巻いて望んだ。
舞の海が身長をごまかすために頭にシリコンを注入したことを思い出す。
集団面接だけでも、両社合わせて5~6回は受けたのではないだろうか。
(インターネットより)
そして、いよいよ、日本航空の最終個人面接。
これは、博多の西鉄グランドホテルで行われた。
受験者数は徐々に絞り込まれて減って行き
お互い顔見知りになっていった。
合格者のみが次の試験会場に来ることになるわけで
再び会えれば「おめでとう!次も頑張ろうね!」と互いの健闘を称えあった。
しかし、皆が皆このような人ばかりではなかった。
同じ高校から私ともう一人、航空業界を受験したが
その友人(上の写真の友人ではない。彼女は今でも時々会って食事する仲。)
我々には一言も日本航空を受験するとは言っていなかった。
あれだけ我々グループの中で話題に上っていたのに。
そして、ある日、担任の先生から突然
「今度、日本航空を受験する、○○さん(私)と、○○さん(友人)は・・・」
と言われ、初めて彼女の受験を知った。
ここまで、秘密裏に事が運べることに驚いた。
私が自分の事に精一杯でゆとりがなかったのかな。
しかし、あの時は本当に、驚いた!
案の定・・・・
私が先に受けた試験問題や面接内容は聞き出そうとするのだが
その逆の場合、私が尋ねてものらりくらりとはぐらかし
決して教えようとはしてくれなかった。
ライバル意識丸出しのむき出し。
誰だって一人でもライバルが減る方がいいわけだが
試験が進むにつれ彼女の態度があからさまに変わっていき
その変貌に酷く失望した。
夫曰く
「所詮、我々は受験競争の落とし子。僕の周りにもたくさんいたよ。」
結論から言えば彼女も日本航空に合格したのだが・・。
しかし、その彼女とは後日談が・・・。
つづく・・。