ティコティコの空

ヤフーブログから引っ越してきました。日常を綴るだけのブログです。

母を尋ねて Part2

今まで入院していた母が転院した。

三ヶ月以上の入院は病院の利益を損ねるという事で

退院を迫られたそうだ。

この医療制度、ここに述べていたら

肝心の話からそれるので今日はやめておこう。


前回は、夫、次男と一緒だったが

今回は義母と義姉が同行。

         小倉発7時17分 人影もまばら

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         近鉄電車に乗り換えて

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米寿を越えた義母に往復8時間の列車の旅は

少々酷ではないかと初めは断ったのだが

どうしても行くといってきかないので

昨日、一か八かで行ってきた。



駅には兄夫婦が迎えに来てくれていた。

早速病院へ。


以前の入院先は市立病院だったが今回は個人開業医院。

整形外科を標榜しているのに

母の病室に向かう途中に見える病室には

寝たきりのご老人ばかり。



う~~ん・・何かがおかしい・・・。



ベッドの母は黄疸は引いていたものの

更に小さくなったように感じた。



我々と挨拶を交わした途端、尿意を催したようだ。



男性看護師に兄がそのことを伝えると

「オムツの中にさせて下さい」と言っている。

何度か押し問答していたが

「そうですか、じゃあいいです、自分達でします。」

と兄も少々気分を害したようだった。


義母と義姉には外で待ってもらい

兄夫婦と私とで抱え上げようとするが

どういうわけか怖がってベッドから起きようとしない。

小さく思えた母の体もこういうときはズシリと重い。



どうにか三人悪戦苦闘の末、始末できたが

拘束衣のチャックが閉まらず手を焼いていた。


兄がまたその男性看護師に依頼した。

その時の看護師の対応を見ていて驚いた。



母には何の言葉掛けもせずいきなり体を動かし始めた。

「怖い怖い」と恐怖心を顕わにする母にはお構いなし。

とうとうその看護師を手で払いのけようとして叩いた。

その間その看護師からは患者である母に対して

ひとかけらの優しい言葉もなかった。



義父の時、介護施設の男性職員の対応に

心を痛めた義母。





医療従事者としての対応。

患者への大事な言葉掛け。

家族への配慮。



全てに欠けていたこの看護師は

ソフト、ハード、医療制度、その他諸々において

ここでは書ききれない現在の医療の問題点を

集約させて、そこにいるように感じた。







一段落ついた母と義母の会話を聞いていると

全くかみ合っていないのだが

お互いうなずき笑いあいながら会話は進んでいく。

母の精一杯の気持ちなのか

「うれしいね~ほんとうに良かった~」と

笑顔笑顔で面会終了。

多分、これが母と義母の今生の別れだろう。








帰りは一面の雪景色に変わっていた。


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